SSブログ

このきみ [読むものと見るもの]

誰が読んでいるか、誰に届いているかわかっているのが楽しい。
と書いたけれど、誰も読んでいないのが気楽だ。というのもある。

このブログがそうで、誰も読んでいないので、その時々で書きたいな
と思ったことを書ける。

根津美術館の書籍コーナーで。
此君(しくん)を買う。根津美術館の主に特別展に関するレポートなどを
まとめた本で、最初の巻は新生根津美術館が誕生したとき(今の姿になったとき)に
出されたもので、建築についてなどの説明が載っている号だった。
此君(しくん)は「この君」つまり「竹」の意味で現在の美術館に竹が多く使われている
ことにもちなんでいるという。(清少納言が得意になって「即答したわー」と
自慢している時の回答として有名)
とにかく。特別展の図録を出さない美術館の所蔵品や過去の展覧会で出品された
作品に関する研究レポートが多く収録されているので面白い本だ。
今回、書籍コーナーをみていたら「春日曼荼羅」に関するレポートを含む
号を見つけて購入(以前の春日曼荼羅に関する展覧会時関連)。
今まで「わからないなあ」と気になっていた一つに
「春日曼荼羅」があるからだ。

読んでいて思うのは学説や研究は推理合戦だなあと思う。
昔の人がどんな音で、どんな色でどんなものを見て、何を感じていたのか。
何をどう信じて、何が常識で、何が共通の気分だったのか。その時代の気分は。
証拠であろうものを見つけ組み合わせ、推理する。けれど、その時代には
戻れない。
他の時代から考えると「どうして?」と思うことも、その時代には、多くの人が
特に理由も考えずに「いや、なんとなく。その時は当たり前だった。」
ということだってあるだろうと思う。
そして、全体の気分は。多くに共通していた気分は。


とにかく、気になっていた春日曼荼羅関連の書籍があったので、
喜んで買う。私がわかる話が書いてある本はなかなかないのだ。


コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

にほんブログ村 音楽ブログ 純邦楽・和楽器へ