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美しきいのち 展 [その日の暮らし]

前期と後期で全展示を交換と聞いていたので、絶対
前期、後期とも行かなければ。と無理に仕事を切り上げて
駆けつけた、根津美術館の「美しいいのち」展。

前期は10月6日までなので、9月中に行かなければいける日が無いと
思って九月最後の週末に出かけました。
私の好きな花鳥画が多く出ています。

狩野元信の花鳥図屏風も出ていました。
さわやかな空気を感じる、広い空間の屏風。手前の水から、ずっと
遠く飛来する鳥のいる空まで、右から左へ近くで見て、左隻にうつったとき、
ふと振り返ると、広い水辺の風景画向こうのほうまで広がっていて、
静かな景色を一人で見ているような、爽快感が味わえる屏風です。
沢山の鳥が憩う景色だけれど、静かで、でも明るく澄んだ光景。

もう一つ。
江戸時代の障壁画、花鳥図襖。なんともかわいらしく優しい花と鳥。
こんな部屋にいた人が居るのだなあと思ってみました。
いったいどんな人がどんな話をしたのでしょう。
江戸時代の1800年代らしい近代的なタッチが現れていて、現代人にも
わかりやすい綺麗な絵です。色合いも明るく、かわいらしい色あわせ。
花鳥画は理想の世界を現していることが多いのですが、これもまた、
一つのパラダイスなのだろうな、と思ってみました。

大好きな鶉図もありましたし、やはり花鳥画の世界は素敵。
この空気感、どこまでも美しい世界。人が居ないところが気に入っています。
見ていると一人でいるような気分になれます。


茶室展示は「夜長月の茶」。
夜長かあ。秋だなあと思います。
毎回冒頭の書画が全体のテーマ、雰囲気を宣言していますが、
今回の菊花図を見て、「華やかな秋。」という感想を持ちました。
ほっと一息つける季節、静かで、寂しさを伴う秋ですが、
もう一つ、華やかな秋、という側面もあることはあるな、と思いました。
冬を前に紅葉を迎えて赤く色づく葉、冬を前に咲き始める花々。
春のように「これから力強く」という季節ではありませんが、
眠りの前に、ぱっと自然が違うメロディをかなで始めるような、そんな
季節でもあるのだなあと思いました。

冒頭菊花図の影響か、その後の茶道具にも、この茶会の「さあ、暑い季節が
終わってすごしやすくなりましたよ。茶会にぴったりの季節がやってきますよ。」
という晴れのようなそんな気分を感じました。


茶の季節的には、これから茶の正月、炉開きを前に「なごり」だとかなんだとか
しまいの雰囲気になっていく、のかもしれませんが。


さて。
長らく書いていたブログですが、前に書いたとおり、
日記欲(?)は手紙を毎日ばりばり書いていることである程度
解消され、また、書きたい事も変わってきているのを感じていること、
そしてこのブログはほとんど人が読んでいないことから、
どうしようかなあともてあましております。
もちろん。誰も読んでいないからこそ、書きたい事を書ける(例えば
今回のような展覧会の感想など)もあるので、意味が無いわけではない
のですが・・・。(ヘタに反応があるようなところに感想を書くと
気を使ってしまって何もかけなくなってしまうので)

インスタのほうが誰かが少なくとも写真ぐらいは見ている、らしい・・・
ということで書く欲(?)がそっちに吸い込まれてしまっているのかもしれません。
長文を書くには向かない媒体ではありますが。


というわけで、今回のような「王様の耳は」的なものはここへ書くかな
と思います。

丁度URLも変わるとのことで、ほったらかしにしておいたら自然に消えるのかな。
だとか考えたりもしたので、そんなことを考えました。

と誰にも宣言しなくてよいのだと思いますが(プログラムが巡回に来るぐらいで
1人ぐらい偶然誰か見る・・??ぐらいのサイトなので)、そういうわけです。
それでは。




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